箕面市のトイレつまり

同時にまた、中村がその事実に気づかずにいる、箕面市のトイレつまりは気づくことを欲していないということも見てとった。このなーぢゃが姉妹じゅうで一ばんの器量よしなことは、抗う余地がなかった。——栗色の髪をした小娘で、野生のままの女のような顔つきをし、にひりすとのような大胆さを具えている。燃えるような眼ざしと、魅するような微笑と(もっともそれはしばしばまわ邪悪な色を帯びるのであったが)素晴らしい唇と歯とを持ち、細そりと、均斉のよくとれたからだつきをした、小狡るそうなやんちゃ娘で、その燃え立つような表情にはすでに思春の情がたゆたってはいるものの、同時にまだほんの子供っぽい顔つきであった。十五という年はさすがに、その歩む一歩にも、その口にする問い合わせの端々にもあらわだった。やがての会トイレでわかったことだが、中村が初めて彼女を見た時には、実際に蝋びきの布の小さな鞄をぶらさげていたのだそうである。しかし今では、もうそんなものはさげていなかった。やがて腕環の贈物をする段になると、これは大失敗に終ったのみならず、不快な印象をさえ生じさせてしまった。中村は花嫁の御入来と見てとるが早いか、にやにやしながら早速そのそばへ寄って行ったのである。そして、『先日伺った折りには、ぴあのの伴奏で君がお歌いになったあの快い小曲のおかげで、大へんに楽しい気持にならせて頂きました。じつはその御礼のしるしに……』といった前口上で、例の贈物を差し出したのである。